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大学職員の給料ランキングを徹底分析

こんな方におすすめ

  • 大学職員の給料が知りたい
  • 志望する大学の選び方が知りたい

大学職員は高給との噂も聞くけど、事務職で実際どのくらいもらえるのか、転職して大幅に給与が減ってしまったらどうしよう…と不安になるのではないでしょうか。

事務職に憧れてせっかく転職しても現職より給与が減ってしまって生活が苦しくなってしまっては意味がないですよね。

結論、給与面で見れば国立大学よりも私立大学であれば高給

ただし、私立大学でも大学により平均年収など異なるので注意が必要です。また、給与以外の面でも選ぶポイントがあるので参考にしてください。

目次

大学職員の年収ランキング:私立大学対国立大学

国立大学職員の平均年収は?

文部科学省が令和6年に公開した「国立大学法人及び大学共同利用機関法人の役職員の給与等の水準(令和5年度)の取りまとめ」によると国立大学法人の事務・技術職員の年収は、約588万円(約5,886,000円)となっています。

平均年収:約588万円(約5,886,000円)
平均賞与:約157万円(約1,572,000円)
平均初任給:約183,912円

※国立大学法人85校すべての給与支給状況、給与モデルから平均年収、平均賞与、平均初任給を算出
※参考:独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(令和5年度)

全85校中、平均年収の高い大学は東京大学で、約688万円でした。

国立大学は準公務員となっており、各大学によって給与に差がありますので、志望大学の給与は調べておいた方がよいでしょう。公務員の福利厚生はしっかりついていますし、字給与体系やその他待遇も準じているところがあるので安心できます。

年代別モデル給与

年代別のモデル給与を見てみましょう。会社員の平均年収と並べて表にしたものがこちらです。どの年代も平均を超えていることがわかります。

年代月額給与年間給与平均年収(国内)
20代(22歳)196,749円3,076,884円296万円
30代(35歳)292,749円4,887,291円459万円
50代(50歳)397,112円6,695,090円556万円

※参考:doda|年齢・年代別の平均年収は?

なかでも50代の給与が高い大学は横浜国立大学で、年間給与9,411,000円でした。

国立大学法人と公務員職との比較

よく比較される公務員と準公務員との年収・初任給の比較はこちらです。

区分平均年収平均初任給
国立大学法人(85校)約5,998,000円約196,749円
国家一般職約6,688,737円約235,440円
地方公務員(都道府県)約6,462,142円約190,966円
地方公務員(指定都市)約5,360,567円約186,699円

※国家公務員の平均年収は平均給与月額×12ヶ月+平均給与月額×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※地方公務員の平均年収は総務省の第5表 職種別職員の平均給与額を参考に給与月額合計×12ヶ月+期末手当+勤勉手当で算出
※平均初任給は総務省の第4表 初 任 給を参考に都道府県、指定都市の大卒者・試験区分の初任給の平均を算出
※参考:アガルートアカデミー

地域や大学によって差はありますが、概ね地方公務員と近い給料が得られるでしょう。

私立大学職員の平均年収はどのくらい?

日本私立学校振興・共済事業団の資料によると、私立大学職員の平均年収は734万5,000円となっています。この資料は2005年のもので現在とは変わっているかもしれませんが、以下ランキングを見る限り大きく差はないと思っています。

この平均値は役職者手当や諸手当が含まれているため、実際の年収モデルよりも高くなっています。

大手私立大学の年収ランキング

大手私立大学の年収ランキングをみてみましょう。偏差値が高く学生数の多い大学が並びます。人気のある大学は検定料の収入も多いので、給与にも還元されやすいです。この表は各大学の採用情報などから引用、推測したものであり基本的には扶養手当、住宅手当は含まれていませんが、一部大学は含まれた年収を掲載しているため高いランクになっている大学があります。

しかし、国立大学職員の35歳の給与モデルは約489万円だったので、圧倒的に私立大学の方が高いことがわかります。

ランク大学名年収(30歳)
1立教691万円
2中央688万円
3関西学院685万円
4関西680万円
5明治650万円
6慶応630万円
7法政630万円
8立命館630万円
9同志社600万円
10早稲田594万円
11青山学院580万円

ワーママも多い非正規職員の給与は?

大学職員には、非正規職員もおりワーママも多いと投稿しました。正職員よりも求人数が多めの、非正規職員の給与は正規と比べてどの程度なのか、調査してみました。

アルバイト契約(嘱託)職員正職員(新卒)
法政大学時給1,300円~
※週2~3日
189,000円
※紹介予定派遣
228,200円~
上智大学時給1,500円~
※週5日
242,700円
※事務3年以上経験必須
228,100円~
早稲田大学時給1,300円~
(紹介予定)時給1,624円
245,850円
※賞与2か月
232,020円~
※賞与5.4か月+20万円
※2025年4月時点の求人情報

こうして見てみると、賞与や手当などを含めると正職員の待遇の良さに差が出ます。しかし、契約社員でも賞与があったり、福利厚生や休みの多さを考えると大学で非正規雇用で働くことにも魅力を感じます。

法政大学や早稲田大学は、リクルートスタッフィングの紹介予定派遣を利用しており、派遣期間後は直接雇用の道もあるので活用したいところです。

派遣社員は勤務日数により給与が変わるため、夏休み期間は給与が減ることがあります!

高すぎる年収ランキングの真実とは

なぜ大学職員の給与は高いのでしょうか。以下の2つの理由が考えられます。

  • 安定した収入が得られる
  • 国からの補助金がある

安定した収入が得られる

学校法人の収入は、主に「入学検定料」、「学費」、卒業生などからの「寄付金」「補助金」があります。
入学者数は定員を下回らなければ毎年同じような額が決まっており、退学者が出なければ減ることはありません。入学検定料もばらつきはあるものの、大きな増減は少ないので安定して入る収入の一つです。

一方で、支出についても人件費や管理費、教材費など大きく変わることのない事項が並びます。施設の改修や建て替えなどは、中長期的に計画されていることが多いので突発的に支出が増えることもありません。

民間企業と異なり、損益が景気に影響されることも波があることもないので安定した経営基盤があります。

ただ、コロナ禍では遠隔授業にかかわる費用が増えたり、一方で施設費に対する保護者の意見もありましたが、給与に影響されることはありませんでした。

こうした安定した収入と支出により、高い給与が職員に還元されるのです。

国からの補助金がある

これは国立大学と私立大学の差の理由でもありますが、国からの補助金が出ることにあります。

補助金の種類や条件はさまざまで、補助金をもらうために頑張る大学とそうでない大学があるのも事実です。

例えば、市区町村と協同して地域住民に貢献する企画を行うことであったり、学生数を定員に収めたり・・・些細なことで補助金の額が決まるのです。補助金が収入の多くを占めている大学も少なくありません。

補助金がないと赤字になる大学も意外と多いのです。また大学は研究機関でもあるので、国も補助金をなくすことはできないのです。

はるママ

卒業生からの寄付金が多かったりバックに財閥がいる大学は財力が強い!

どんな大学を選べばいい?

国立大学と私立大学の実際の年収額をみてきました。平均値や有名私立大学の給与をみると国立大学よりも私立大学の給与の高さがわかりました。

一方で、大学によっては平均値に届かない大学もありますし私立大学でも国立大学の年収よりも低い大学ももちろんあります。特に年功序列の文化が根強いため40代である程度の金額でも20代のうちは給与が低く大変な場合も多いです。

そして改革スピードは他の業界と比べると遅いです。
すると、

・物価上昇に対して賃金があがらない
・評価がされにくく、周りと一緒に年齢だけで昇給する

この状況は多くの私立大学で発生しており、国立大学は公務員の給与水準に影響をうけるため成果主義的な側面は望めません。

入るべき大学・志望するべき大学はある程度吟味する必要があります。

選ぶべきポイント① 学生がしっかり確保できているかどうか

大学は学生あっての大学です。学生がいなければ学費が集まらず、大学の活動も減り活気がなくなり、さらに高校生からの認知や人気がなくなります。

大学のホームページには、入学定員と在籍学生数が掲載されています。定員の厳格化の影響で、入学定員を一定の割合オーバーしてしまうと補助金が交付されないために、入学定員を満たしていない大学や学部はあります。

志望者数が定員を超えていればひとまず安心できますが、在籍数が定員の8割以下となれば、原因を確認した方がよいでしょう。

選ぶべきポイント② 大学の規模(学生数)

学生規模については基本、「大きければ大きいほどよし」です。

規模が大きい分、業務の多様化やキャンパスの多さなど気になる点もありますが、大学として将来性を考えることを目的としています。

参考までに大学の学部学生数を表にしました。

大学学生数
日本大学66,871
早稲田大学38,029
近畿大学35,227
立命館大学34,600
明治大学32,731
東洋大学30,757
慶應義塾大学28,789
法政大学28,619
東海大学28,555
関西大学27,918
~中略~~中略~
学習院大学8,924
明星大学8,438
北里大学8,208
成蹊大学7,634

こうして見てみると、給与ランキングでも上位の大学が並んでいますね。規模は単純に給与にも反映されやすいです。

また、大学の規模は1000名ほどからトップは6万と幅広いです。これから大学職員を目指すならば少なくとも3,000名、できれば5,000名以上の大学を志望するとよいでしょう。高い目標として10,000を超える規模の大学も視野に入れることをおすすめします。

私立大学の中でも、3,000名以上の志望者数が定員を超えている大学を選びましょう

まとめ

国立大学と私立大学の年収をランキング形式で紹介しました。規模の大きい私立大学であれば、国立大学の給与を大幅に超えてくることがわかりました。

受験すべき大学の選び方も紹介しています。このブログでは、みなさんが大学職員になるための情報も発信していく予定ですので、ぜひチェックしてください。

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この記事を書いた人

都内私立大学で働く2児のママ。
新卒でメーカー勤務後、大学職員へ転職。2回の産休・育休を経て復職。
育児、家事、仕事に毎日奮闘中!!

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